看護師転職サポート。看護師さんの転職&キャリアサポート

患者さんの傍にいてこその看護師

    ◎看護師と名乗れるのは患者さんの傍にいる時
    ◎子供好きだけでは小児科は務まらない
    ●移植病棟 — 他の病棟にはない感覚の中で、看護とは何かを問われる

子供好きだけでは小児科は務まらない


教育実習の中で知った自分の特性
=小児科を選んだ理由は?
学生時代の研修で自分には向かないと感じたのが内科です。実習の次の日に自殺した方がいらしたことも衝撃でしたし、患者さんとの微妙な駆け引きがとてもしんどくて、実習に入る時は顔が引きつって固まっていましたね。
例えば「先生が薬の量を増やしたと言ったんだけど悪いんだよね」と患者さんが聞いてきます。「分からないので先生に聞いてきます」と答えると「いや、いい」と言われる。私が学生だから聞いてくるのか・・・それがものすごくしんどかった。今でこそ、それなりに相手が望むような答えが返せるようになったと思いますが(笑)。
その中で小児科は、悪い面があまり見えませんでした。やはり子供が好きだったんでしょうね。でもいきなり小児科に行ってもダメだと思い、まずは特殊救急に入ることにしたのです。
子供達は素直でシビア  だからこそ技術が必要
=いきなり小児科ではダメと思った理由は?
4人部屋に入る程度の比較的元気な小学生ぐらいの子供だと、結構いろいろなことを見たり聞いたりしています。「○○さんはまだ学生だから、採血なんてさせてもらえないんだろう」とか言う男の子もいました。 小学校の高学年にもなると、朝の採決では「○○さんがいい。○○さんじゃないと嫌だ」と言う子もいます。技術的に何もできないままで小児科に行ってしまうと、看護よりも保育的な対応しかできない。ですから、しっかり技術を持って小児科に行こうと思ったのです。
小児科に入って2年目でも、「○○さんがいい」と言われて採血を他の人に代わったことがあります。10年も20年もやっている人に勝てるはずも無いし、子供達がそう言うもの仕方がないのですが、やはりその言葉には傷つきますよね。
小児科の対象は子供だけではない
子供と楽しく遊んでいれば小児科の看護師として仕事ができると思っている人もいます。しかし実際は、技術面はもちろん、子供だけでなく親御さんにもうまく対応しなければなりません。
施設にもよりますが、小さなお子さんの場合には親御さんが付き添っている場合が多く、親御さんとの関係も密になります。しかし、特定の人と仲良くなるのもいけませんし、そう周囲の人に感じさせてもいけない。不公平感を感じさせてはいけないのです。
子供だけとも大人だけでも違う、そこが小児科の難しさの一つでもあります。
子供達の素直さや明るさに救われる
=小児科での面白さややりがいは?
子供達は、私達看護師をよく見ていますし、感じ取ってくれます。言ったことをしっかりと覚えてくれていて、受け止めて頑張ってくれる。
大学病院には、市民病院などでは対応できない心臓や発育障害など、症状の重い子が入院してきます。それでも、元気で退院してくれる子も少なくはないですから。
=少なくないですか・・・小児科で14年。多くの子供達の死を見てこられたのですね。
でも大人の病棟よりは明るいと思いますよ。 検査で「痛い」と泣いていても、すぐに笑ってくれる。終わって帰るときには「バイバイバイバイ」と、いっぱい言ってくれる。
大人にはない柔軟さと回復力ですよね。 その明るさに救われていたと思います。

技術を身につけ、かつ自分の希望する科へ!それが特殊救急部
=特殊救急を選んだのは、短期間で幅広く技術を磨くため?
今思えばそれは分かるのですが、当時は単純に「希望で行ける所」という薄い情報しかありませんでした。「特殊救急はたくさん辞めているから、希望すれは入れるだろう」程度です(笑)。 それに当時は特殊救急(現在の救命救急)はまだできたての頃で、患者数も少なかったですし、幅広い科というより交通事故などが主でした。
まあ実際に新人では何もできない。「新人だから何もできない」「一から言わないといけない」と周りも思ってくれていますから、それを前提とした丁寧な指導をしてもらっていました。
それに、救急は入れ替わりが多くて長く勤める人がいませんでしたから、私よりたった一つ上の先輩でもリーダーとして新人を引き連れて仕事をしていましたよ。


特殊救急を2年間務めた後、小児科に変わりたいと希望を出しました。
しかし小児科の新しい勤務表には私の名前が入っておらず「小児科に行けないのなら辞める!」と大それたことに看護部長に直訴したのです。実は他の人が決まっていたのですが・・・今考えれば、随分とひどいことをしたものです(笑)。

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